巨人村田修一内野手(34)が、2安打5打点の大暴れで勝利に貢献した。相手先発投手の左右で阿部との併用が続く中、右腕メッセンジャー相手に先発。3回に左翼へ走者一掃の適時二塁打を放ち、6回には2点適時打。昨年6月8日のロッテ戦以来となる5打点で、スタメン起用に応えた。チームは2敗すれば自力優勝の可能性がなくなる大事な3連戦の初戦で首位阪神に快勝し、2・5ゲーム差と踏みとどまった。
一生懸命差し出された小さな手に、巨人村田は体を丸めながら、笑顔で合わせた。お立ち台後、場内を1周する男の表情は優しく、穏やかだった。「今年は悔しい思いしかしてませんが、全力を尽くしていきたいと思いますし、与えられたところで仕事ができれば。諦めず、優勝を目指して頑張りましょう」。お立ち台で共闘を呼び掛ける姿は、村田らしかった。
苦境の中で、野球人の原点に返った。先発投手の左右で阿部と併用が続く中、「出たり、出なかったりで力みも出て」と反省。野球に真摯(しんし)で、結果を求めすぎる真っすぐさが打撃を狂わせた。「1つ冷静になろうと。ブリブリ振り回しても、仕方ないなと。今までやってきた野球をやろうと」。
1スイングに魂を込める、“男流”で安打を重ねた。1点リードの3回2死満塁、1ボールからのファーストストライクをファウル。3球目、内角の直球に詰まりながら、左翼へはじき返した。6回には初球をダメ押しの2点適時打。昨年6月8日のロッテ戦以来となる5打点を挙げた。
殊勲の男を待ち受けたのは、仲間の笑顔だった。3回、塁上では片岡直伝の歓喜のダンスを披露。3アウト後、迎えた長野らにヘルメットをたたかれ、手荒く祝福を受けた。「すごく、うれしかった」とまた笑った。試合前には「(意味は)ないよ」と言われながら、阿部が打撃投手を務め、藤井打撃投手の投げたボールを10発以上柵越えした。
チームは投打ががっちりかみ合って、阪神との初戦に先勝。2・5差に詰め寄った。原監督は「(村田の活躍は)久しぶりに私もすっきりしたし、彼自身もスッキリしたでしょう。ゲーム差は少し離れていますが、主導権を握って。今日は全く言うことなし」と絶賛。選手会長の奮起した背中が、チームのムードを押し上げた。【久保賢吾】



