3割、30発、30盗塁のトリプル3が見えてきた。ヤクルト山田哲人内野手(23)が2戦連続空砲とはなったが、8回1死から28号ソロを放ち大台へあと2本と迫った。盗塁はあと5個で、打率は余裕の3割2分8厘だ。外角低めの直球系をバックスクリーン左まで運んだ。「ストライクゾーンに来たら思い切り振り抜こうと思っていた。2打席目も3打席目もいい当たりだったから、打てそうな気がしていた」と、珍しく強気な言葉で表現した。

 もはや苦手はないかもしれない。DeNAの捕手黒羽根が「今セ・リーグで一番怖い打者。打ち損じがなく高めに浮いたら一発で仕留められる。高めは長打、低めは凡打」と話していたことがある。その低めまで完璧に打ち返したのだから、偉業の可能性は高まったといっていい。

 記録のことに関しては「いつも通りです」と、決して大きなことを言うことはない。ただ杉村打撃コーチには本音を話していた。「トリプル3のことはよく話しているよ。何とか打ちたいと言っている。今年はチャンス。打たせてやりたい。去年は9月がよくなかったから、これからだね」と杉村コーチが明かした。

 シーズン当初の不振は、相手より自分の体調面にあったと山田は考えている。厳しい夏場も乗り越えようとしている。「今は体調はいいです」と、不安はない。優勝争いのためにも、トリプル3でチームに勢いをつけたい。【矢後洋一】