攻めきれん…。阪神和田豊監督(53)が裏目に出た采配を悔いた。0-0の7回表、犠打で1死二塁としながら8番藤井、9番岩崎に代打を送らず無得点。その裏、続投した岩崎が崩れた。39年以来の中日戦9連勝はならず、2位ヤクルトに再び0・5差と接近された。あす8日から甲子園で2差の3位巨人と決戦に臨む。もう迷わず行けよ、行けば勝てるさ!

 連勝の勢いが止まった。スコアボードに「0」が並んだ。敗戦後、和田監督は少し悔やんだ様子を見せた。ポイントは1つだった。

 「振り返ってみると、やっぱり、そこなんだろうと思うけどね…」

 左腕岩崎、右腕若松。若き先発投手の投げ合いが明暗を分けたのは両軍無得点で迎えた7回の攻防だった。猛虎は先頭今成がヒットで出た。ベンチは続く伊藤隼にバントを命じた。1死二塁。この状況で8番藤井、9番岩崎に代打を送って勝負に出ることが予想された。だが、和田監督は動かなかった。2人をそのまま打席に立たせた。藤井は遊ゴロ、岩崎は見逃し三振。伊藤隼の犠牲が生きることはなく、攻撃は尻すぼみに終わった。

 「後の(イニングの)こともあるんで…。あそこは岩崎でしのぎながらと思ったけど、振り返ってみるとあそこなんだろうけど」

 指揮官は延長もにらんだ上で、岩崎続投を選択したことを明かしたが、結果的には裏目に出た。その裏、岩崎は先頭に死球を与えると、1死満塁のピンチを招いて降板。2番手安藤をつぎ込んだが、森野、藤井と相手の代打攻勢の前にいずれもタイムリーを浴びて2点を先行された。これが致命傷となった。

 勝負に出たか、出ないか。相手の代打策が的中しただけに、余計にコントラストがはっきりしてしまった。結局、代打の切り札・狩野を使うことがないままに敗れた。

 「まず立ち上がりやな。あそこで主導権を握らないといけなかったな。タイミングを取れている選手が少なかった。1回やっているから、みんな頭にはあったと思うけど、それをわかっていても、つかまえられなかったというところ」

 和田監督は初回1死満塁の絶好機をものにできなかったことも指摘した。これで若松には13イニング無得点に封じられた。ただ、悔やんでばかりはいられない。明日8日からは甲子園での巨人3連戦。天王山が待っている。

 「言い出したらきりがないんで。明日1日おいて、明後日からの戦いに備えます!」

 きょう7日は異例の全員練習を甲子園で行う。ベテランも若手も、全員が参加して結束を高める狙いがある。いよいよ、優勝を占う大勝負がやってくる。【鈴木忠平】

 ▼阪神の完封負けは今季13度目で、広島と並びセ・リーグ最多。最多は巨人戦の4度、中日戦は広島戦と並ぶ3度目(ほかヤクルト、オリックス、ソフトバンク各1度)。昨季の12度を超えた。なお和田監督の就任した12年以降、最多は12年の23度。