間合いがより長く感じられた。広島の先発クリス・ジョンソン投手(30)が、試合中盤までの投球間とは異なり、走者を置いた終盤は時間を使った。点差はわずかに1点。7回無死一塁、8回1死一、三塁もしのいだ。8回はカットボールで代打岡本を詰まらせ、併殺が成立するとマウンド上で雄たけびをあげた。

 「盗塁ができる走者だったので、けん制などでタイミングを崩そうと思っていた。積極的にストライクで攻める意識で投げていた」

 6回までは快調に飛ばした。投球間を空けずにアップテンポな投球で押した。「ゴロを打たせるのが持ち味で、それができるように心掛けた」。ピンチを招いた7回と8回は一転ペースダウン。セットポジションの時間を長く、7回は計4球、8回は連続3球のけん制で走者をくぎ付け。前回登板の中日戦は8回に初安打から2失点。この日はピンチでも落ち着いて、打者に集中できる環境を整えた。

 メリハリはリズムだけではない。来日初の中4日登板は婚約者と登板の合間を縫って日本の街を散策するなどオンとオフのメリハリで充電。この日も雄たけびから数分後に勝利が決まれば、小さな声で視線も伏し目がちとクールなジョンソンに戻っていた。

 8回5安打無失点の好投で、3月31日以来の勝率5割に復帰。初対戦から続く巨人戦の連続無失点を23イニングに伸ばし、巨人に1・5ゲーム差と迫った。緒方監督は「ジョンソンの投球に尽きる。完璧に投げてくれた」と12勝目を挙げた左腕をたたえた。12連戦を前に、緒方広島が上昇カーブを描き始めた。【前原淳】