虎にまた試練だ。ここまで41セーブの呉昇桓投手(33)が26日、右足内転筋の張りのため出場選手登録を抹消された。CSでの復帰をにらんだ措置で、残り5試合は福原と能見が代役クローザーを務める見込みだ。この日も4位広島に接戦で敗れ、2・5ゲーム差に迫られた。CS進出まで、守護神不在で逃げ切れるのか。
ここまで2勝41セーブと虎の勝利を支えてきた呉昇桓が消えた。真夏を思い出させるような日光が降り注ぐグラウンドから、姿を消した。
練習前の全体アップに入らず、黙々と1人でストレッチ。ベンチ裏に下がると、再びグラウンドに戻ることはなかった。和田監督が待機していたロッカー室に、守護神に続いて中西投手コーチ、馬場マネジャーも向かう。呉昇桓はキャッチボールやダッシュなどの練習を回避したまま、試合開始の約30分前、午後1時半過ぎには江口通訳とタクシーに乗り込み、マツダスタジアムを後にした。
中西投手コーチ 右足の内転筋の張り。本人から言ってきた。昨日、全力ではなかったやろ? CSに向けて万全を期すため。
呉昇桓の出場選手登録抹消は来日2年目で初。前日25日広島戦を思い返せば、確かに異変が生じていた。3点リードの9回に登板し、1イニングを1安打無失点。外国人投手最多タイの41セーブ目を記録した一方で、通常なら150キロ近いはずの直球が140キロ台前半にとどまっていた。下半身に力が入りにくくなっていた模様だ。
この日のうちに大阪に戻り、今日27日から甲子園、鳴尾浜でリハビリとトレーニングを開始予定。短期間で回復すれば宮崎フェニックスリーグで実戦復帰する可能性もゼロではないが、蓄積疲労を考えれば現実的とはいえない。このままV逸した場合は、10月10日CSファーストステージ初戦での「ぶっつけ復帰」を目指すことになりそうだ。
残り5試合はセットアッパー福原、29日DeNA戦からのブルペン待機が予定されている能見の2人が代役クローザーを任される見込みだ。呉昇桓がブルペンに不在のこの日も4位広島に敗れ、2・5ゲーム差まで迫られた。頼みのクローザーを欠きながら、一戦必勝の戦いが続く。【佐井陽介】



