巨人は投打がかみ合わず、ヤクルトに優勝王手を許した。前日27日の首位決戦に続き、阪神と今季最後の伝統の一戦も終盤に好機をつくったが、あと1本が出ずに完封負け。守備にまで乱れが生じるなど、らしからぬ試合運びで2連敗を喫した。残り3試合で、首位ヤクルトとは3ゲーム差。セ・リーグ4連覇は、いよいよ絶望的な状況に追い込まれた。
徳俵に足が掛かった。7回以降は阪神藤浪を追い詰めるところまでは行ったが、ホームベースが遠かった。勝利したヤクルトのマジックは「1」となり、巨人の逆転4連覇がかすんだ。
立ち合いで遅れ、一気に押し込まれた。初回に2死一、三塁の先制機で、長野が空振り三振。藤浪の気迫十分の157キロの速球に屈した。その裏に先制された直後の1死一塁で、三ゴロで併殺を奪えず傷口を広げ、ボテボテの三ゴロの間に追加点を許した。気がつけば、いきなりの2失点。長野は「初回がすべてです」と自らの凡退を責めた。藤浪相手に、ヨーイドンでの2失点は荷が重すぎた。
連日の、主将のブレーキも痛い。8回2死一、二塁で、3番坂本。原辰徳監督(57)から耳打ちをされて打席へ。内寄りの直球を強振して快音を響かせたが、左中間への飛球に倒れた。前日ヤクルト戦に続き、絶好のチャンスでバットは鳴りを潜めた。「監督からは打撃のアドバイスでした。とらえ方は良かったけど結果はアウトなので」と求められるのは結果だと知るからこそ、厳しい表情を崩さなかった。
6回2死では、江越の中前への飛球を坂本、片岡、立岡が譲り合って二塁打とした。丁寧な野球を続けてきた巨人らしからぬ“ミス”が、もう負けられない状況で出てしまった。
残り3試合。4連覇の条件はヤクルトが残り4試合を全敗、かつ自軍が2勝1分け以上のケースのみ。極めて厳しい状況だが、原監督は「可能性があるから、我々は『そうですね』と同調することはない。この10試合ぐらい、ずっとそういう状態で戦っているわけだから」。坂本も「やることは一緒。あと3試合。気持ちをフラットにして、次のゲームに勝つためにいい準備を」と結んだ。4連覇への挑戦は、このまま終わりを迎えてしまうのか。【浜本卓也】



