クライマックスシリーズ(CS)へ弾みの逆転勝ちだ。日本ハムは2点を追う8回、ブランドン・レアード内野手(28)が来日2本目となる34号満塁本塁打を放ち、ソフトバンクとの最終戦を飾った。レアードが逆転サヨナラ弾を放った22日から対ソフトバンクは3連勝締め。ファーストステージを勝ち上がれば、ファイナルステージで対戦する難敵撃破に好感触をつかんだ。
日本流のパワーが集まった。スタンドにはマグロやタマゴ。大好物の「すし」をモチーフにした応援グッズに鼓舞され、レアードが爆発した。2点を追う8回。2死満塁の絶好機、三塁コーチャーの白井内野守備走塁兼作戦担当のサインは…、すしを握っていた。リラックスムードで1球待ち、一呼吸。2球目。ど真ん中への沈む変化球を左翼席に運んだ。逆転の34号満塁弾。「最高の気分だよ」。定番の、すしを握る歓喜のポーズで跳ねるようにダイヤモンドを駆けた。
陽気に沈黙を破った。8回からソフトバンク森が登板。相手は勝ちパターンの継投策だった。打線は1番陽岱鋼から3連打を浴びせ、逆転に通じるレールを敷いた。無死満塁、主砲中田が空振り三振。続く3割打者の近藤は3球で見逃し三振に散っていた。誤算からまわってきた打席。「すごく良い場面で本塁打が打ててうれしい」。来日2度目のグランドスラムも、喜びは格別だった。
下克上デモで、日本一へのジャパニーズ・ドリームが色濃くなった。今オフに婚約者のラナさんと挙式予定。「日本一を味わってからだと、最高な式になるね」と妄想する日々が、ひそかな原動力になっている。最後の直接対決3連勝は2度のサヨナラ勝ちと、逆転勝利。CSファイナルステージ進出で対戦する相手に、またしても劇的な幕締めで弾みをつけた。
「後半から終盤にかけて、いつも調子が上がってくるんだ。本当に良いタイミングで上がってきたよ」。すしを握る分だけ、勝利の味は増していく。【田中彩友美】



