ダンス、ダンスでレボリューション♪ 中日谷繁元信監督(44)が6日、ナゴヤ球場で行っている秋季キャンプで異例の「ダンストレ」を導入した。練習の最後に野手陣を中心とした若手23人を40分間、ぶっ通しで踊らせた。打撃向上を目的とした谷繁流の深イイ狙いがあった。特に期待をかける4年目の高橋周平内野手(21)にも脱皮のきっかけとさせたい考えだ。

 軽快に踊っていた選手たちの笑顔が消えていった。「無理~!」「やばいって!」と悲鳴があがった。洋楽に合わせて、チアドラゴンズのインストラクター内絵梨香さん(37)が間断なく踊り続ける。ストレッチの動きに始まり、エアロビクス、ストリートダンスまでみっちり。選手はついていくのに必死だ。

 仕掛け人の谷繁監督は遠まきに全体を眺めながら、予想どおりの展開にニンマリだ。ある選手の動きを見て納得した表情を浮かべた。狙いはそこだった。

 「(高橋)周平は全然リズム感がないだろ。だから(打撃で)タイミングがとれないんだよ。こう見ると、できる人とできない人がはっきり分かる。最初からできるものじゃないから、何度もやっていけばリズム感は出てくると思うよ」。自らも横浜時代に自主トレにダンスを取り入れた経験から、リズム感覚に優れる打者は打撃にも生かせるという。

 「周平、依央利、武尊、おまえらは次から最前列でやれよ」と指揮官はピシャリ。高橋周のほか、乗り遅れが目立っていた桂、古本を自ら“強化指定”した。特に監督が「踊りっぷり」に注目していた4年目の高橋周には厳しい視線を注いだ。背番号3は「苦手ですね」と頭をかいた。

 今季は開幕から1軍でチャンスを与えながら、51試合で打率2割8厘、4本塁打と脱皮できなかった。現在、キャンプで土井特別コーチの技術指導を受けているが、高い期待をかける大砲候補には、違う角度からも飛躍のきっかけをつかんでほしかった。

 秋季キャンプ中は1週間に1回、ダンストレを行う。筋トレ、心肺機能の向上、そしてリズム感アップの効用が期待される。次からはさらに高度な内容になる予定。谷繁監督がプロデュースした“しげ”ダンスが、高橋周ら若竜にとって「ブレークダンス」になることを願っている。【柏原誠】

<中日最近の珍トレ>

 ◆カゴの中で サッカーゴールを小さくしたような高さ1メートルほどのネットを設置。内野手や捕手がはその中でゴロ捕球。谷繁監督が発案した。

 ◆巨大な綱 極太の綱を両手に持ち、リズミカルに波打たせる。腕や手首、体幹強化につながる。投手陣が今秋から導入。

 ◆カヌー 大野が今年1月、沖縄の海でカヌーをこぎ、普段は鍛えにくい腹斜筋を鍛えた。カヌーの上に立ってバランスを整えるメニューもこなした。

 ◆ソフトボール 今季不振だった福谷がこの秋の一定期間、硬球を一切握らず、ソフトボールでキャッチボールや投球練習。リリースの感覚を養うため。