なんとも豪華な「ゴールデン4」レッスンだ。阪神藤浪晋太郎投手(21)が2日、沖縄・宜野座キャンプで苦手とするフィールディングを特訓した。高代ヘッドコーチや平田チーフ兼守備走塁コーチだけでなく、福留と鳥谷からも金言をゲット。4人のゴールデングラブ受賞者から名手のエキスを注入され、完全無欠の投手を目指す。

 胸にはカバンがたすき掛けされ、頭にはサングラスが乗っかっていた。明らかに帰り支度を整えていたはずの福留、鳥谷が10分間、宜野座ドーム出口の手前で立ち止まった。「もっと遠心力を使って!」「そうそう、それだよ!」。視線の先には藤浪。大黒柱の守備力向上を願い、即席レッスンが施された。

 藤浪 ボールに対して引くのではなく、入ることだとアドバイスしていただきました。すごくいい感じになりましたね。

 午前中はキャンプ初日からただ1人、2日連続で投内連係練習に参加。平凡なゴロをファンブルし、二塁へ2度の悪送球と精彩を欠いた。直後にかつての遊撃名手、平田チーフ兼守備走塁コーチと久慈内野守備走塁コーチ、香田投手コーチと身ぶり手ぶりで話し込む。それから3時間後、15時過ぎから特守を志願した。

 ホームベース側からバントに見立てたボールを転がしてもらい、マウンドから駆け下りて二塁へ送球。29分間の特訓中、偶然通りかかった内外野のゴールデングラブ受賞者2人から金言を贈られた。最後はこれまたプロ1年目の79年に同賞をゲットしている高代ヘッドコーチと2人、課題点をおさらいした。

 高代ヘッドコーチ 遠くで捕りすぎる。足で踏み込んで近くで捕るように、ということ。「鳥谷さんにも同じことを言ってもらいました」と言っていたよ。

 福留と鳥谷は「何も教えてないよ」とはぐらかしたが、「体の近くで捕球して、遠心力も利用してスローイングする」といった内容を伝えられたようだ。現役2人に高代、平田両コーチを加え、4人のゴールデングラブ受賞者たちによるぜいたくなレッスンを受講。21歳はあらためて守備力向上に気合をみなぎらせた。

 藤浪 キャンプは自分の課題とか習得したいものを反復練習できる時期。徹底してやっていきたい。

 昨季はリーグでワースト2位、チーム最多の4失策。香田コーチは「死角がなくなれば20勝も夢ではなくなる」と特訓の効果を予測した。高卒4年目にして、完全無欠の投手へ。藤浪の頭に「妥協」の2文字は存在しない。【佐井陽介】