上々の沖縄本島デビューだ。楽天のドラフト1位オコエ瑠偉外野手(18=関東第一)が14日、初の対外試合で盗塁、安打、犠飛で初打点とアピール作戦に成功した。練習拠点を久米島から金武町に移し、韓国・ハンファとの練習試合に「8番中堅」でフル出場。四球で出塁した2回に二盗を決めると、4回の第2打席には変化球に対応し左前へクリーンヒット。6回には初球を中犠飛とし、梨田昌孝監督(62)が説く“準備”を結果で体現してみせた。

 対外試合初安打は出るべくして出た。4回1死一塁。第2打席に入ったオコエが、ハンファ先発右腕の120キロフォークを捉えた。直球が2球続いた直後の変化球。踏み込んだ左足で上体を支え、コンパクトなスイングでライナーを左前へはじき返した。「落ちる球に反応できました。今までなら体が突っ込んでいたのに、我慢できました」。2回の1打席目は全てボールの四球。この日の初スイングで、見事に結果を出してみせた。

 結果を生むための「準備」ができていた。ネクストバッターズサークルでは、前打者の三好に対する投球に目を凝らした。「配球を見ていたら、変化球を頭に入れた方がいいと思ったんです」。投球に合わせてタイミングを取る反復も忘れなかった。限られた時間で情報を集め、体に染みこませた。「紅白戦の第1打席は緊張しすぎて何もできなかった。その反省を忘れずに、今日の試合前、そして毎回の打席前には準備をしようと意識していました」。必然の一打だった。

 四球で出塁した2回には、次打者下妻の2球目にスタートを切った。投球が外に大きく外れ、スライディングはせずに楽々と二塁へ。「キャッチャーが投げてこなかったので自分のスタートが良かったのかは分からない」と苦笑いしたが、走力の一端は見せた。1死一、三塁で迎えた6回には、犠飛できっちりと追加点。1安打1打点1盗塁の活躍に、梨田監督は「あの2月1日のフリー打撃から、たった2週間でいろいろなことを吸収している。犠牲フライを見ても、余裕のあるゆったりした振り方をしていた」と吸収力に舌を巻いた。

 朝5時の起床後は湯船にお湯をためて風呂に入り、ストレッチポールを使ってゆっくりと体を伸ばした。金武町から与えられた1人部屋を野球に生かすため、試合開始8時間前から準備を始めていた。「今は勉強しなければいけないことばかり。毎日、とにかく精いっぱいやっています」。注目ルーキーが、本島初戦で格段の進化を披露した。【松本岳志】