V字回復弾や!! 阪神横田慎太郎外野手(20)が初の対外試合となる楽天戦で豪快な1発を放った。今キャンプ実戦で結果が出ず、1軍生き残りの争いで後れを取っていた。2軍との入れ替えも検討されようとする中、1本塁打を含む2長打を放った。一振りで危機的状況を脱し、1軍生き残りへ大きな弾みをつけた。

 スイングに迷いはなかった。真っすぐだけを待ち、完璧に捉えた。乾いた打球音を残し、白球は右中間スタンドへ。バットを振り抜いた横田は、表情を緩めずにダイヤモンドを1周した。

 横田 ずっと結果が出ていなかったし(1軍と2軍で)入れ替えもあると聞いていたので、自分は(降格の)対象になると思っていた。思い切って結果を出そうと行きました。

 土俵際で持ち前のパワーを発揮した。打順は「9番」。1軍生き残りの争いも、最後列にいた。初の1軍キャンプで結果、内容ともにアピールに欠いた。紅白戦2試合は5打数1安打で引っ掛けた内野安打のみ。金本監督が示唆していた入れ替えのタイムリミットも迫っていた。

 停滞感から脱却するため「タイミングを早く、トップを早く作るよう」意識した。第1打席から結果に結びつく。楽天の先発安楽から右中間を割る二塁打。続く2打席目は1ストライク後、内角へのボール球が2球続いた。4球目だ。入野の内角高めの真っすぐに、思い切りバットを振り抜いた。「(試合前に)コーチの方と今年のテーマは真っすぐに振り負けないこと、真っすぐに強い選手になろう(と確認した)」。狙い球は1つだった。

 金本監督は「練習よりも試合の方が形がいい。それが今日、すごく意外でした」と目を丸くした。さらに和製大砲候補を再評価。「プラス点だね。本塁打を打って2安打して(2軍に)落とされたら選手は納得しないし、士気にも影響する」。この日の活躍で土俵際から生き延びた。

 横田 チャンスで回ってきたら持ち味の長打を出して、最後まで残れるように頑張ります。

 徳俵に足をかけ踏み出した1歩が、前進する大きな力となる。【前原淳】