本番仕様にギアチェンジ! 中日のドラフト1位、小笠原慎之介投手(18=東海大相模)が23日、初めてツーシームを解禁した。高校時代はほぼ使っていなかったがチェンジアップ以上の精度を示し、持ち球に加える方向になった。明日25日のシート打撃登板も決まり、27日DeNA戦か28日韓国・LG戦(練習試合、北谷)での実戦初登板に向け実戦モードに入った。

 ブルペンでの47球目。突然「ツーシームいきます」と告げた。後ろの森ヘッドコーチが「えっ?」と驚く。真ん中に構えさせたミットめがけて腕を振ると、フォークとシンカーの中間のような軌道で沈んだ。3連続ストライク。小笠原も納得したような表情だ。

 「もともとあった球だけど高校のときはシュートしていた。(久しぶりに投げて)シュートしなくなりました」と説明した。キャッチボールで試し投げをしている中で使える感触をつかみ、解禁したようだ。

 スプリットのように鋭く落ちるツーシームを操る、昨季新人王DeNA山崎康のように、指を広げて浅くはさむ。軌道や速さはチェンジアップに近いが精度はより高い。森ヘッドに高さを指摘されると、見事にその後は低めへ。計11球のうち8球は低めに決めてみせた。

 動く球は早いカウントで打たせて取るのに効果的で、球数減少につながる。先発入りを目指す小笠原の武器になり得る。ヘッドからは「使っていいぞ」とGOサインをもらった。

 クイック投球も織り交ぜ、自身最速タイの1秒06を計測した。球界トップクラスの速さで球威も落ちない。また右打者を立たせて、内角にクロスファイアを突き刺す練習も繰り返した。コースを指定し、直球と変化球を交互に投げた。試合を強く意識していた。内容の濃い81球だった。

 森ヘッドは「25日のシート打撃に投げさせるよ」と明かした。左腕はここまでフリー打撃登板を1度しただけで、実戦形式は初めて。さらには週末の練習試合、27日DeNA戦か28日LG戦での1イニング登板も内定している。

 「だいぶよくなっています。変化球も入れて、だいぶ決まっていた。もっと上げていきたいですね」。久しぶりに会心のスマイルも出た。体調が上がらず、フォームのバランスを崩した中盤までがウソのよう。試合モードにギアを入れた「スーパーしんちゃん」の前に鮮やかな晴れ間が見えてきた。【柏原誠】

 ◆小笠原の持ち球 最速151キロのストレート、スライダー、チェンジアップ。これに加わるツーシームは直球より球速が緩く、ゴロを打たせたり打者のタイミングを外すときに有効。