打って、走って、飛び込んだ。楽天オコエ瑠偉外野手(18)が16日、イースタン・リーグ巨人戦に「1番中堅」で先発出場。4打数2安打1四球と2戦連続のマルチ安打を記録するなど、生き生きとプレーした。1回の守備ではダイビングキャッチを披露し、巨人ファンからも歓声を浴びた。8回には公式戦で初の二塁打も飛び出した。2軍に舞台を移しても攻守にわたる“オコエ劇場”で、観衆を魅了している。

 オコエはワンプレーで巨人ファンを味方に付けた。1回2死走者なし。中堅の守備だった。打者辻の打球が右中間に上がる。数歩でトップスピードに乗ると落下点へと一直線。ボールが地面に落ちる瞬間に飛んだ。ヘッドスライディングの体勢で左腕を伸ばし、キャッチ。グラブを高く掲げてアピールし、一塁塁審がアウトの宣告をすると球場から万雷の拍手が降り注いだ。「思いっきりプレーができている。楽しいっす」。

 守備の次は打撃で魅せた。2点を追う8回無死一塁。巨人ウーゴの129キロ内角のスライダーをとらえた。引っ張った打球は左翼ポール方向へ一直線。フェンスの手前で失速したが、左翼手の頭上を越えて悠々と二塁を陥れた。「2軍だと良い意味で力まない。毎打席フルスイングで、(本塁打を)狙うくらいの気持ち」と初長打を喜んだ。

 続く走塁でも持ち味を発揮した。自身の二塁打で8回無死二、三塁となり、打者フェルナンドの打球は三遊間に飛ぶ。最高速に到達すると同時にボールは左翼前へ抜けた。三塁ベースを蹴り、本塁へスライディング。同点に追いついた。好走塁に平石2軍監督は「打球の角度、遊撃手の位置、全てを判断できていた。あれは走者の目標とする姿」と手放しでほめた。

 6回には一塁出塁後、次打者の左飛で飛び出し。帰塁できないミスもあったが、それも愛嬌(あいきょう)。オコエは「のびのびとプレーができるのが久しぶりな感じ。ミスは反省です。でも本当に楽しいし、勉強になる」と笑った。敵地のファンをも魅了するオコエ劇場。野球の楽しさが伝わってくる。【島根純】