地元千葉で完全復活だ。ロッテ清田育宏外野手(30)が、オリックス戦で同点の4号ソロとサヨナラ適時打を2打席連続で放った。開幕から3番を任されていたが、打撃不振で前日まで4試合は下位打線に回っていた。客席が赤く染まった「ALL FOR CHIBA」デーに、5試合ぶりの3番復帰で期待に応えてみせた。

 同点の9回1死二、三塁。前打席で打った4号ソロの勢いそのままに、清田がすくったフォークは鮮やかに中前へ抜けた。サヨナラだ。ベンチから飛び出した鈴木らにもみくちゃにされた。ヒーローインタビューで「定位置、お帰りなさい」と振られた。5試合ぶり3番起用。「全然打ててないですけど、監督が辛抱強く使ってくれて。なんとか返したかった」と照れ笑いした。

 開幕から3番を任され、5番に入った2試合を含めても中軸から外れたことはなかった。ところが5日の楽天戦まで20打席連続無安打。ここ4試合は6、7番に“降格”した。伊東監督は「でも楽天戦で復調の兆しは見えてたからね。スイングはできていた」。前日無安打だった男に期待を込め送り出した。

 打てない間は不安と闘っていた。それでもベンチには、はつらつとした清田の声が響いた。「成績が悪くてもチームのために元気を出す。今、いちばん出してます」。3月に初選出された侍ジャパンで、盛り上げ役を買ったソフトバンク松田の姿を見た。元気は周りに波及する。以来、三木が打席に迎えば「ミキティー!」と叫び、練習で「カズダンス」を披露もした。凡退した後は外野で声を張った。自然と気持ちも切り替わった。

 3打席目の三ゴロで直球をはじき返し、懐かしい感覚がよみがえった。「今のだったらいけるな」。先頭の8回、外角直球をとらえた打球は右翼席に吸い込まれた。吹っ切れた。

 迷いのないスイングが、決勝打につながった。「ALL FOR CHIBA」デーで、満員のスタンドが赤に染まっていた。千葉出身の「背番号1」は「このユニホームで勝ててうれしい。明日も全員で、元気を出して頑張ります」とお立ち台で約束。ベンチ裏に戻ると「やっぱり元気を出すためにも打たないと。明日からも開幕のつもりで、ワクワクしながら打席に立ちたい」。打てる喜びに目を輝かせた。【鎌田良美】

 ◆ALL FOR CHIBA 今季のサードユニホームに球団初の赤を採用し、移転25年目の「千葉」を大きく記した。この赤を、千葉県公式キャラの「チーバくん」の赤と移転当時のユニホームのサンライズピンクをミックスした「サンライズレッド」と呼び、地元のために戦う。