阪神藤浪晋太郎投手(23)の再昇格は、次回24日の2軍戦登板後まで結論を持ち越すことになった。22日、ウエスタン・リーグのソフトバンク戦(鳴尾浜)に先発し、予定の2回を4失点だった。1回に2四球を与えて1死一、二塁になると、吉村に外角低めの151キロ速球を狙い打たれて右前に先制適時打を許した。その直後に左打者の斐紹、釜元に左翼へ連続被弾し、瞬く間に4点を失う。2回は持ち直して足元へのカットボールで空振り三振を奪うなど3者凡退に抑えた。

 藤浪は「感覚が良かったので結果で示したかったけど残念です」と振り返り、一方で「(右打者に)特に抜ける感じや嫌な感じはなかった。感触は悪くなかった」と手応えも口にした。

 試行錯誤のマウンドだった。3カ月ぶりの1軍戦だった16日広島戦は5回途中3失点降板。右打者に7四死球を与え、再び2軍調整に入った。藤浪は「1回、おかしくなると戻せないのがあった」と明かす。打開策は原点の「外角低め」だ。登板前、コンビを組んだ長坂に「アウトローに構えてくれ」と要求。全43球のうち、42球はミットを外寄りに構えた。かわさずに速球も多投。大荒れの抜け球はなかった。外角球を狙われ、何度も痛打されたが、テーマはブレなかった。

 明日24日の同カードに先発し、1イニングのテスト登板をへて、好結果なら27日巨人戦(東京ドーム)先発が濃厚だ。掛布2軍監督も「打たれたけど今日はバランスが良かった。速球も先頭に何球か、いい球があったと話していた」と及第点をつけた。【酒井俊作】