ソフトバンク上林誠知外野手(22)がCSに向け、復調のきっかけをつかもうと必死だ。12日は全体練習後、工藤監督が打撃投手を務める中、2日連続の特打を行い、33球中6本の柵越え。投手目線でアドバイスを送る指揮官と会話を交わしながらバットを振り込んだ。

 「打ちやすかった。去年のキャンプ以来ですね。シーズン中は貢献できなかったので、短期決戦は頑張りたい。柳田さんの代わりにはならないけど、先手先手で先に点を取って投手を楽にしたい。先に勝っていきたい」

 初めて定位置をつかんだプロ4年目の今季は打率2割6分の成績を残したが、相手投手の攻め方が厳しくなった後半戦は7、9月の月間打率が2割を切るなど失速。11日からの紅白戦でも2試合で計4打数無安打と苦しんでいる。右脇腹痛の柳田はCS出場が絶望。それだけに指揮官も上林の復調を願う思いが強かった。

 工藤監督 このスイングだとこのコースが苦手だなというのが分かればアドバイスできる。CSでいい形になるように。プレッシャーがある中でも(CSが)楽しいものであってほしい。手助けができるところはしてあげたい。

 この日発表された侍ジャパンのメンバーにも選ばれた。注目度は、さらに高くなった。CSファイナルステージ開幕は18日。期待を力に変えてみせる。【福岡吉央】