日本ハムの新外国人オズワルド・アルシア外野手(26=ダイヤモンドバックス3A)に来日初安打が出た。ヤクルト戦の3点を追う6回1死一、二塁、2番手ブキャナンが投じた難しい内角低めの初球に反応した。右前打で満塁とし、続くレアードも初球を仕留めてグランドスラム。一時逆転に成功した。

 アルシア 今は、日本のピッチャーがどういうボールを投げるのかを見ることが一番大事。「コイツ、大丈夫?」と思う人もいるだろうが、開幕まで残り2週間くらいで万全の状態に整えていく。

 打順に関係なく長打が打てる今季の日本ハム。柔らかな打撃を披露したメジャー通算44発のアルシアは、決めもつなぎも期待が持てる。

 となると、助っ人5人をいかに使うかがカギとなる。先発の頭数が足りない現状で、この日先発のニック・マルティネス投手(27=レンジャーズ)と2番手のブライアン・ロドリゲス投手(26=パドレス3A)は両方ローテに組み込みたい。オリックスへFA移籍した増井の穴はマイケル・トンキン投手(28=ツインズ)で埋めたい。この日活躍の野手2人も外しがたく、どうしても枠が足りない。

 栗山監督は「良かったね。これで落ち着いてくれると思う」とアルシアの1本を評しつつ「こちらが、どううまく5人を使っていくかが問われる」。それぞれの調子を正確に見極め臨機応変にいくか、先発2枚を登板→抹消で使い回していくか。いずれにせよ、今季の日本ハムは助っ人が攻守の要所を担い、例年より依存度が高い。監督の専権事項で最も勝敗を左右する用兵の妙が、順位に直結してきそうだ。【宮下敬至】