雑草魂が東京ドームに帰ってきた。巨人に復帰した上原浩治投手(42=カブスFA)が初登板のマウンドに上がった。

 7回、米国で代名詞となった登場曲「sandstorm(サンドストーム)」が球場に流れ、背番号11の右腕が大歓声を浴びた。かつての庭、東京ドームのマウンドは08年11月1日、西武との日本シリーズ以来、3426日ぶり。大型ビジョンには「WELCOME BACK」の文字が映された。

 先頭の中島は得意球のスプリット3連投で追い込むと、最後は外角直球で見逃し三振。直球はやや上ずる場面もあり、続く西川に四球を与えたが、精度の高いスプリットで組み立て、松本を右飛、近藤を中飛に抑えた。

 「ワクワク感よりも、どうなるのかという不安の方が大きい」と前日は話していたが、笑顔で一塁ベンチへ戻った。中継局のインタビューに「緊張しました。1イニング持つか不安だった。マウンドが投げにくいということをつかんだ。シーズン中にそういう声援をもらえるように頑張りたい」と話した。