ノリノリの平成生まれの大砲が、平成の怪物に挑む。巨人は2日、中日との3連戦(ナゴヤドーム)に向けて名古屋へ移動。開幕カードの阪神戦で2戦連発中の岡本和真内野手(21)は5日の同戦で今季初先発予定の松坂大輔投手(37)と公式戦初対決を果たす。松坂とは2年目オフに派遣されたプエルトリコのウインターリーグで同僚だった。覚醒中の若き大砲が注目の右腕を打ち崩し、スポットライトを独り占めにする。

 記憶の中で平成の怪物はすでに海を渡っていた。21歳の岡本は松坂の印象を聞かれ「西武でもないし、横浜高校でもないです。レッドソックスで、メジャーでバリバリやってるイメージですね」と即答した。それもそのはず、松坂が春夏の甲子園をわかせた98年は2歳で、07年のメジャー移籍時は11歳。岡本少年には、遠い存在だった。

 プロ2年目の16年9月の2軍戦で1度だけ対戦し、三振した。さらに同年オフ、海を越え、偶然の出会いを交わした。中南米のプエルトリコのウインターリーグに派遣された。所属したチームで、当時ソフトバンクから派遣されていた松坂と同僚になった。再起をかける右腕、飛躍へのきっかけを模索する大砲。日本での活躍を目指し、鍛錬を重ねた。

 岡本は「自分にはアグレッシブさが足りない」とハングリー精神を養い帰国。4年目の今季、試合前の打撃練習後はベンチ裏での素振りを欠かさない。異国の地で学んだことを今も継続し、結果につなげている。

 3試合を終え打率4割5分5厘、2本塁打、打点8。チームトップの数字で抜群の存在感を示す。高橋監督は打順昇格に「その日に考える。いいところで回ってはきている」と最適な答えを探す。岡本は注目の右腕との対決にも「そこまで意識することはない。世代が違うので」と自然体を崩さない。「奈良のジョニー・デップ」は平成の怪物をステップに、真の怪物へと生まれ変わる。【桑原幹久】