変化球も直球も高めに浮く。不安定ながらソフトバンク千賀滉大投手(25)が苦手仙台で粘った。楽天生命パークでは、この試合の前までの防御率が6・34と最悪。「僕の中ではどうということはない。仙台で自分の投球ができない確率が多いということ。今日はいい内容ではなかったが粘れた」。数字に惑わされず甲斐のミットに集中した。
頼れるのは、やっぱりお化けフォークだった。3回、ウィーラーに先制犠飛を許し、なおも2死一、二塁で好調の今江。2ボールからフォーク3連投で空振り三振。6回2死満塁でも代打渡辺直に「狙いました」とフォークで空振り三振。ボールではなく、空を切ったバットが飛んでいった。
「拓也(甲斐)がいい配球をしてくれて、粘れた。意思疎通できていなかったが話して解決した」。昨年から組む育成出身バッテリーは、何度もマウンドで意見を戦わせた。この日は愛知から、初めて仙台に両親が観戦に来ていた。父直伸さんは「ハラハラ、ドキドキでした。甲斐君と2人で考えて試合ができる。これまで受けてもらっていた先輩たちとはまた違う気持ちで投げている」と息のあった姿を見て喜んだ。
4月6日、前回の仙台での楽天戦で雨の中、3回2/3、6失点KO。右肘の張りを訴え、1カ月戦線離脱した。工藤監督は、その間も1軍に同行させ調整させた。「千賀が先発陣の中では一番中心になってもらわないといけない」。変わらぬ信頼。復帰後は3連勝。首位西武との差を3・5ゲームに縮めた。【石橋隆雄】



