8月にリーグ月間最多の47安打をマークした中日ダヤン・ビシエド内野手(29)が新たな記録に挑むことになった。現在170安打を放ち、球団記録に近づいている。02年の福留孝介、14年の大島洋平が打ち立てたシーズン最多186安打にあと16本に迫っている。

「記録のことは考えていない。最後まで出られるのがうれしい」と、ビシエドは話すが、モチベーションは高い。

来日1年目は8月に左足首を痛めリタイア。終盤に復帰したが、代打出場で終わった。2年目は中盤に米国市民権取得のため渡米し、約1カ月、チームを離れた。さらに8月に死球で右腕を骨折。今季は4月に10日間、米国市民権取得で欠場しただけで、それ以外は皆勤中だ。前日19日は「速くスイングするため」とロングティー打撃で調整した。残り試合も全力で臨む。

9月も好調を維持し、1試合平均1・57安打。マルチ安打が増えると、球団記録更新の可能性が出る。「1戦1戦。9試合、勝てるようにやっていく。(日程に)空きがあって難しいが、全力でやるよ」。ビシエドのバットがうなれば、逆転CS進出と来日初タイトルとなる首位打者も見えてくる。【伊東大介】