阪神の鉄壁リリーフ陣が“深夜”のリレーで勝利のバトンをつないだ。まだ雨の残る6回から登板したのは能見だ。1点リードの展開で1回無安打無失点でしのいだ。西川、田中、会沢を計9球で料理し、両軍初の3者凡退。試合を落ち着かせた。足場が悪い中でも冷静に腕を振った。

3番手は桑原。先頭の代打バティスタを空振り三振に打ち取った。野間には右前打を浴び菊池の犠打を自らが失策。1死一、二塁のピンチを招くも、決定打を許さない。丸、鈴木の計66発コンビを連続の見逃し三振。「失策してしまったので。次に行く機会があればしないように。なんとか切り抜けられてよかったです」と振り返った。

8回に登板した4番手藤川は1点を失うも、同点は許さなかった。1点リードの9回には守護神ドリスが9月1日以来の3者凡退締め。阪神では呉昇桓以来の2年連続30セーブをマークした。日にちをまたいでの登板。「10年以上は経験がないね。若い頃にあったくらいかな。(30セーブは)1個1個を積み重ねてきた結果です」と笑顔。チームを支えてきた中継ぎ陣が、大切にバトンをつなぎ切った。【池本泰尚】