中日岩瀬仁紀投手(43)が史上初の1000試合登板に王手をかけた。3点を追う9回に登板。先頭打者の坂口に四球を与えたが、続く青木のバントを素早く処理。自身は一塁に投げるつもりだったが、二塁送球の指示が聞こえた。「切り替えて投げた」とベテランの落ち着きで二塁で封殺した。999試合目のマウンドは、左打者2人で終了。代わった鈴木博が打たれたため、1失点が記録された。

前人未到の記録まで、あと1試合に迫った。しかしチームは4連敗。試合後の表情は悔しさにあふれていた。「自分のことよりも、チームが負けたことが残念。アウトを増やして、ランナーを出さないようにと思ったが、結果的に出してしまった」と反省した。

逆転のCS進出を狙ったが、絶望的な状況になった。ベテランは常勝時代を知るだけに、はがゆい思いを持っていた。「今までそういうところで、(試合を)モノにしてきたチーム。何かが足りないんだろうな。言葉にはしづらい。払拭(ふっしょく)できなければ、強いチームにはなれない」と話した。Aクラス入りが遠のいただけに、1000試合登板の節目は快投&勝利でスカッと達成したいところだ。【田口真一郎】