頼もしい男が戻ってきた。左腹斜筋の張りが回復した西武外崎修汰内野手(25)が、日本ハムとの今季レギュラーシーズン最終戦をマルチ安打で締めた。「2番右翼」でスタメン出場し、3回先頭で左前打。浅村の逆転31号2ランをお膳立てすると、8回にも左前打を放って復調をアピールした。強打の山賊打線に欠かせないピースが加わり、リーグ優勝から3連勝。死角なく勝負の秋に向かう。
待望のHランプがともった。先頭で迎えた3回。外崎は3球目の高めの直球を振り切った。三遊間を破る左前打。1軍復帰10打席目で出た“初”安打に「1本出てホッとしてます。気持ち的には楽になりました。ヒットは収穫です」と静かにうなずいた。
左腹斜筋の張りで9月4日に登録抹消。チームが優勝争い佳境の中で離脱を余儀なくされた。シーズン途中での負傷抹消は初めて。同中旬の西武第2で、焦りを必死に抑えて言った。
外崎 テレビで上の試合を見ていると「勝ってくれ」と思うのと同時に、早く戻りたいと思ってしまう。でも(抹消時に)監督から「100%振れるようになったら戻ってこい」と言われた。その言葉を信じてじゃないですけど、そうなって戻ると決めたので。
今回の北海道遠征からチームに同行。1軍未登録ながらも優勝の瞬間に立ち会えた。1日からはスタメンに連ねたが「振れていると思うんですけど、力が入りすぎちゃってる」。打席に立つと無意識に出る力みと向き合った。「CSまでに1本でも出しておかないと、自分の居場所はないですから。やっぱり結果がほしいからだと思う」。2戦無安打で生まれたリハビリ時とは異なる焦り。必死にブレーキをかけ、肩の力を抜いた。1球に集中し、8回には再び直球を左前に運んだ。
辻監督は「あいつが戻って来たら打順に頭を悩ますことになるけど、それもうれしい悩み」と復帰を待った。外崎はマルチ安打に満足せず「今は自分の打撃にしか取り組めていない。早く取り戻してチーム打撃。チャンスで確率を上げるようにしていかないと」と足元を見つめた。完全復活まであと少し。CSに向け、力強い男のバットが戻ってくる。【佐竹実】



