巨人原辰徳監督(60)が、厳しい1点差ゲームをチームの成長につなげる覚悟を示した。

18日、熊本から平成最後の伝統の一戦に向けて兵庫へ移動。17日の広島戦は、2点リードの9回に守護神クックが3失点して逆転負けした。強力打線は好調だが、課題の救援陣は勝利の方程式を確立できていない現状がある。

「そこが一番不安だとチームも思っているし、ファンもメディアも思っている。そのシチュエーションを超えていく」と言った。本来は大量リードで試合終盤を迎えたいところだが、あえて厳しい状況を歓迎する。「俺は1点差ゲームを求める。接戦を守り抜くことをテーマにしておかないと。仮に避けるような、逃げるような状況になったらダメだろうね」と続けた。

「8回の男」は、4年目左腕の中川が8試合連続無失点で存在感を強める。守護神の初黒星にも「どう受け止めて次につなげるか。1回や2回結果が出なかったからといって、配置転換できるチームでは弱い」と奮起を促した。強い心を兼ね備えたブルペンの確立へ、大勝とはひと味違う、しびれる展開を望んでいる。【前田祐輔】