日刊スポーツ評論家陣が語る「野球塾」は、阪神元監督・真弓明信氏の登場です。新外国人ソラーテの「2番」には否定的、「6番」「7番」が適任と指摘した。【取材・構成=寺尾博和編集委員】

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上位浮上にソラーテの働きは欠かせない。26日巨人戦で放った来日1号は、右打席から左腕田口のスライダーを、いいポイントでとらえたものだった。あのスライダーを引きつけてセンターから右に打とうとすると、真っすぐに遅れてしまう。いいポイントで、というのは、かえって泳ぎ気味のほうが良かったということだ。

巨人との3連戦では「2番」「3番」「5番」に起用された。首脳陣も居場所を探っているようだが、チームの試合運びを考えると「2番」は外したほうがいいのではないだろうか。

よく攻撃型オーダーというが、阪神の場合、近本が走ることのできるトップバッターだけに、2番ソラーテにベンチから「待て」のかかるケースが出てくる。あの明るさ、積極性をマイナスにしないためにも「6番」「7番」の起用がベター。下位にソラーテ、マルテが並ぶと、相手も警戒感を強めるはずだ。

また現時点では「遊撃」での出場機会が多くなりそうだ。でも連係を含めたフォーメーション、チームプレーの練習は積んでいないから不安はぬぐえない。

私が阪神監督だった09年は、新井貴浩を三塁に回したばかりで、シーズン途中で獲得したブラゼルが一塁におさまったから助かった。しかし、ショートは要になるポジションで守備力が求められる。守りについても今しばらく様子をみたい。本当の力がみられるのはこれからだろうが、攻守にカギを握るのは間違いない。