ロッテ井口資仁監督(44)が選手時代を通じても初めて退場となった。ソフトバンク戦の4回。先発二木がソフトバンク・グラシアルに死球を与えた。この時グラシアルがスイングしていたように見えたため、井口監督がベンチを出て抗議。少し話をした後、嶋田球審が退場を宣告した。

井口監督はスイングかどうかに加え、死球が実際に当たっていたかにも疑問があったそうで「『これ以上(スイングについて)話すと警告になりますよ』と言われて。その後に死球かどうかリクエストしようかなと思ったところで退場だった。選手も死ぬ気で頑張ってるので、しっかり判定してもらわないと」と振り返った。

その上で「僕ももっと冷静になれば良かった。お互いもっと冷静にならないと、いい試合はできないと思うので。僕もチームに迷惑をかけたので反省したい」と話した。

嶋田球審は「ハーフスイングは審判の判断が最終判断。それに対してベンチから出た時点で警告なんです。審判に近づいたら退場。やりとりとかではなく、そのルールを適用しました。死球かどうかのリクエストはできますが、そのリクエストの話じゃなかった。井口監督は『スイングだ』と言っていたので」と、退場処分を下した経緯を説明した。

ロッテは監督退場後も着実に追加点を挙げて勝利。ソフトバンク相手に今季17勝目(8敗)を挙げた。同球団相手にシーズン17勝したのは00年以降は01年ロッテ(17勝11敗)、08年日本ハム(17勝7敗)に次いで、のべ3チーム目となる。監督退場後に代理で指揮を執り、円陣を組んで選手たちを鼓舞した鳥越ヘッドコーチは「少なからず動揺があったので。17勝? 選手が頑張った。それに尽きます」とたたえた。