中日白井文吾オーナー(91)が17日、松坂大輔投手(39)の去就問題を矢野博也球団社長(69)ら球団に一任する考えを明らかにした。同オーナーは、愛知県内の自宅で対応し「俺の考えはない。(矢野)社長が一生懸命やっとる。俺は判断しない。俺がとやかく言う問題じゃないだろ」と話した。

松坂は、日米通算170勝を挙げた球界のレジェンド。今後への世間の注目も高いが「(来季契約は)球団の都合で決める。(松坂)本人が何を考えているか聞いたことないし、分からん。本人も一生懸命考えておる」と、来季も契約するかどうかは球団の専権事項であることを強調した。

松坂は8月下旬に痛めた右肘の回復が芳しくなく、残り9試合のレギュラーシーズンでの登板がなくなることが濃厚。既に加藤宏幸球団代表(60)との直接面談も終え、近日中に与田監督と面談する。「現時点では白紙」と同代表は話したが、与田監督の意見などをくみ上げ、今月中に結論を出す方向だ。

松坂は「来季も中日でやるのがベスト」と契約継続の希望とともに、大幅減俸も受け入れる意向も明かしている。今季2試合1敗、防御率16・88。キャンプ中の右肩炎症で出遅れたことを悔やみ、来季にかける不退転の決意も球団に伝えているという。全権を持つ白井オーナーから球団幹部に一任された平成の怪物の去就が、いよいよ大詰めを迎える。