同率首位の直接対決は、東北公益文科大が1-0で東日本国際大の秋3連覇を阻止し、通算8勝2敗で10季ぶり2度目の優勝を決めた。3投手の継投で2戦連続の完封勝ち。捕逸で得た虎の子の1点を守り切った。明治神宮野球大会出場をかけた東北地区代表決定戦(10月26、27日=仙台市民球場)では仙台6大学リーグ2位校と初戦で戦う。

同カード1戦目で首位に並んだ東北公益文科大が最終戦で差し切った。一打同点の9回表2死三塁、8番打者を空振り三振に仕留めた最速153キロ右腕・赤上優人(3年=角館)はジャンプしながら喜びを爆発させた。プロ志望届を提出済みの最速149キロ左腕・石森大誠主将(4年=遊学館)は中堅手で先発。登板はなかったが、「キャプテンとしてフィールドで鼓舞できた。ここがゴールだとは思っていない。さらにチーム力を上げて代表決定戦でも優勝したい」と、南東北勢として2年連続の秋の神宮出場に闘志を燃やした。

完ぺきな試合運びだった。リーグ初先発の1年生左腕・滝本蒼太(宮崎日大)が4回を3安打無失点でゲームメーク。「大事な試合で緊張しましたが、後ろにいい投手がいるので全力で投げられた」と役割を果たした。4年生右腕・山根幸(花巻東)も続く1イニングを無安打でつないだ。打線の入れ替えも機能。前日の1番から6番に下げた林田昂也(1年=日章学園)が5回裏に左前打を放って出塁。その代走の牧田希輝(2年=藤沢翔陵)が2死一、三塁から捕逸で先制のホームを踏んだ。

今季打順を固定せず、1年生を大胆起用するなど勝利の方程式を完結させた横田謙人監督(49)は「予定どおり。信じてついてきてくれた4年生も最後に最高の結果を出してくれた」と感謝した。就任7年目。当初は地元山形出身者が中心だったが、今や全国から選手が集まる。昨年は室内練習場や選手寮を新設するなど、大学側も支援している。横田監督は「戦力も整ってきた。今年こそいきたい」と令和元年の全国初出場を狙う。【佐々木雄高】