日本ハム田中賢介内野手(38)が、今季最終戦の27日オリックス25回戦(札幌ドーム)でラストゲームに臨んだ。球団史上最高の二塁手は、多くのハム党の涙と歓声に見送られ、20年間のプロ生活に終止符を打った。
親友であり、戦友であるケンスケへ-。15歳のときから親交があり、プロでもチームメートとして多くの時間を過ごしてきた日本ハム鶴岡慎也捕手兼バッテリーコーチ(38)が、引退する同い年の田中賢介内野手(38)への感謝の思いを、直筆の手紙に込めた。
◇ ◇ ◇
<鶴岡から田中賢介に宛てた手紙>
賢介へ
まずは、心の底からお疲れ様でした! 僕たちが出会ったのは15歳の時だから、もう23年の付き合いだ。第一印象は「人見知りなヤツだな」。同い年で志や置かれている立場が似ていたから、何となく気が合った。
僕たちの間には、決して馴れ合いがない。悪いところがあれば真剣に怒ってくれる。そういう存在には、なかなか巡り会えないんだと、年齢を重ねた今、思います。
賢介は出会った時からいつも、僕の1歩どころか3歩も4歩も先を歩いていた。野球選手としても、人としても。
常に物事を冷静に見て、一喜一憂しない。
今いる選手にも見習って欲しい部分です。
本当は去年、辞めるつもりだったでしょ? 「今年で最後にしようかな」って何度も聞きました。この歳になると、いろいろな事がある。試合に出られい時間が増えたり、悔しい事も沢山。モチベーションを保つのが大変だ。でも、僕よりも先に賢介が辞めるなんて、夢にも思わなかった。
とりあえずは、ゆっくりして欲しい。僕はまだ引退という境地にはなってないので、まだ頑張らないと。
2人でまた、同じユニホームが着られる日が来ればこれ以上嬉しい事はないです。
寂しいけど、ありがとう! そして、これからも、よろしく!!
令和元年9月 鶴岡慎也