ソフトバンクにドラフト1位指名されたJR西日本・佐藤直樹外野手（21）が不完全燃焼でアマチュア野球生活を終えた。

ホンダの左腕東野龍二投手（24）のチェンジアップに翻弄（ほんろう）された。「分かってはいたが、低めにしっかり決めてきて打たされてしまった。打撃は全然ダメです」。最後の打席となった9回も先頭打者で一邪飛に倒れ、悔しさをあらわにした。

ただ、最大の武器である50メートル走5秒8の走力は発揮した。初回2死から右前に落ちる当たりで、バウンドする間に二塁に滑り込んだ。場内もどよめく積極走塁と快足。「二塁を狙えたのはよかった。二塁にいけば（4番の）田村さんが何とかしてくれると思った」とうなずいた。

プロでの課題は「打撃」と即答した。報徳学園からJR西日本に進んで3年目。「社会人では走攻守、人間性、すべて成長させてもらった。社会人野球を選んでよかったと思っています」と、新たなステージへ、気持ちを切り替えた。