「糸井2世」に熱視線! 阪神が来秋ドラフト1位候補として近大・佐藤輝明内野手(3年=仁川学院)をリストアップしていることが13日、分かった。佐藤は関西学生野球通算11本塁打のパンチ力に加えて、俊足&強肩と高い身体能力を誇る。近大OBの阪神糸井のような“超人”をマークする。

   ◇   ◇   ◇

虎のお膝元に楽しみな20年ドラフト1位候補がいる。近大・佐藤だ。身長187センチ、体重92キロの恵まれた体格。豪快なフルスイングが持ち味の左の強打者。1年春からベンチ入りし、3年秋の時点でリーグ戦通算11発を記録する。1年時からクリーンアップを任されており、リーグ最多本塁打(19本)の更新を視野に入れている逸材だ。

50メートル走6秒0の俊足も武器の1つで、強肩を武器としたスローイングにも定評がある。主に三塁を守るが、外野もこなす。3拍子そろったプレースタイルで、「糸井2世」の声が上がる。球団関係者は「順調なら1位で競合する可能性がある。飛距離はプロに入ってもトップレベル」と高く評価している。全日本大学選手権に明治神宮大会と、全国大会も2度経験し、大学日本代表として2年時に日米大学野球などに出場。経験値も高く、2年秋に出場した明治神宮大会では本塁打を放つなど大舞台に強いところも魅力だ。来年の目玉的存在として、12球団が早くも熱視線を送っている。

阪神とは縁もある。小学6年時に阪神タイガースジュニアに選出され、プロ野球ジュニアトーナメントに出場した。兵庫・西宮市生まれで、県内の進学校・仁川学院高出身。甲子園出場はないが、虎のお膝元で育ち、現在は関西の大学球界を盛り上げている。今年3月に鳴尾浜球場で行われた阪神2軍とのプロアマ交流戦では、4打数2安打1打点とアピール。持ち味の長打力で集まった4球団のスカウト陣をうならせ、その日の練習でもフリー打撃で全方向に柵越えを連発し、関係者をあぜんとさせたという。

今季阪神の三塁は主に大山が守ったが、佐藤が入れば競争が激化することは確実。内野陣は北條、木浪ら若手が多く、チーム力向上へ相乗効果も期待出来る。今年はドラフト1位、創志学園・西純矢投手(18)を筆頭に5位まで高卒選手を指名したが、来年は即戦力スラッガーに注目する。

◆佐藤輝明(さとう・てるあき)1999年(平11)3月13日、兵庫県生まれ。仁川学院高を経て、近大へ。2年春から3季連続ベストナイン(2年春は外野手、2年秋と3年春が三塁手)に選出。今秋はケガの影響もあり不振に苦しんだが、リーグ戦通算本塁打は1年時の秋から2→2→3→2→2本で11本。リーグ記録の近大・西浦敏弘の19本超えを狙う。右投げ左打ち。187センチ、92キロ。