大学の部は関大(関西5連盟第1)が金沢学院大(愛知・北陸・東海3連盟)に5-0で快勝。秋は優勝した1972年(昭47)以来47年ぶり、神宮では91年春の選手権準決勝以来28年ぶりの白星を完封リレーで飾った。

高校の部は天理(近畿・奈良)の河西陽路(ひろ)内野手(2年)が1試合3本塁打の大会新記録をマークしたがサヨナラ負け。20日の決勝は中京大中京(東海・愛知)と高崎健康福祉大高崎(関東・群馬)が対戦する。

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4年生の完封リレーで、秋の王者となった72年以来、秋の神宮47年ぶりの白星をつかんだ。9回、無失点好投の左腕・森翔平投手(4年=鳥取商)が安打と死球で無死一、二塁にされると、肥後皓介投手(4年=広陵)にスイッチ。春季リーグ終了後から右肩関節唇に悩まされ秋は投げられなかった悔しさを取り戻すかのように、わずか7球、3人でピンチを絶った。

先発森はこの日自己最速タイの149キロをマークした直球、カットボールを軸に金沢学院大から13三振を奪った。「試合前に緊張していたら山口さんから、『ちょっと来~い』と顔をパチンとたたかれました」と笑って感謝した。47年前に神宮を制覇し、阪急でも剛速球で活躍した山口高志アドバイザリースタッフから、軽く顔に合わされた手で闘魂を注入された。

右肩痛で苦しんでいた肥後はこの試合が公式戦復帰だった。「肩の不安もなかった。(森と)LINE(ライン)で完封リレーしよう」と言い合っていた。今大会は宿舎で同部屋。携帯ゲームで対戦し合う仲だ。森は「肥後ちゃんが戻ってきて心強い」と喜んだ。就任6年目、4度目の神宮で初白星の早瀬万豊監督(61)は「まず1勝とやってきた。うちらしいゲーム」と4強入りを喜んだ。【石橋隆雄】