阪神岩田稔投手(36)が22日、京都・城陽市内の西城陽高校を訪れ、五輪・パラリンピック教育推進事業の講演で高校生に「40歳現役」を誓った。プロ14年目を終えた今の思いを問われると言い切った。

「僕はいま36歳ですが、40歳まで現役でやり続けたい。40歳で先発で1軍で投げてという投手は少ない。そこを目標にして、レア感を出していきたいです」

今季は3勝を挙げ、さらに先を見据える。「先発しかしてきていない。体も元気」。阪神の40代先発は若林忠志、下柳剛の過去2人だけ。今オフも投球フォームの微修正を図り、長寿投手を目指すつもりだ。

来季は絶好のヒントも得られそうだ。安芸秋季キャンプで臨時コーチを務めた中日OBの山本昌氏が来春キャンプも指導を継続する方向。球界最年長の50歳登板を果たし、同じ左腕だ。「どういうふうに見えているのか、見てもらいたい」と心待ち。今季限りで引退した高橋聡文氏を通じて1度、食事する機会があったという。「俺がおかしくなったときはこうやって元に戻したという体験談を教わりました」と振り返った。

高校時に1型糖尿病を患い、講演で「人生の半分は注射、インスリンと過ごしている」と話した。「同じ糖尿病を患う患者さんのためにも『アイツが頑張っているんだったら私たちも頑張ろう』と思ってもらえる存在になり続けないと僕はいけない。その思いから絶対に40までやる、強い気持ちで頑張っています」。使命を胸に戦う。【酒井俊作】