1試合ならいくつ三振を奪うだろう。楽天松井裕樹投手(24)に今年、こんな楽しみができた。昨年末、4年契約を結び、先発転向を明らかにした。38セーブを挙げて、初の最多セーブ投手賞を獲得したばかり。ストッパー松井「裕樹(勇気?)ある決断」と言っている。

昨年は68試合に登板して先発0。最長でも2イニングで、三振奪取率(9イニングあたりの奪三振)は13・82だった。先発では昨年の千賀(ソフトバンク)が11・33を記録して、歴代トップに立った。松井が天候(転向?)にかかわらず、昨年のペースを続けるなら千賀を上回る。

松井最後の先発は、18年10月4日の日本ハム戦だった。6回被安打4、4失点で負け投手になった。それでも三振は7連続を含む14を奪った。4回までのアウトはすべて三振。日本ハムを次々と切り「スライスハムにしちゃいました」。

桐光学園の2年時、12年夏の甲子園では、今治西戦で22三振を奪った。あれから7年、昨年は154キロをマークした。チェンジアップ、スライダーも切れる。今年は、ゴジラではない、アナザースカイ、いや「アナザー松井」に注目だ。【米谷輝昭】