オトナになる期待の3年目左腕が“開幕投手”に堂々と名乗り上げた。日本ハム北浦竜次投手(19)が10日、春季キャンプのチーム初実戦となる2月8日の紅白戦(名護)の先発に立候補した。「1軍キャンプでスタートして(最初の)紅白戦で投げられればと思います。監督も名乗り上げてほしいと言っていましたから」。栗山監督からは8日に「今年は勝負だからな」と声をかけられただけに早速、心意気を示した。

12日は20歳の誕生日を迎える。当日は地元栃木で成人式に参加する予定のサウスポーはこの日、10代投げ納めを実施。2軍本拠地の千葉・鎌ケ谷の室内練習場でブルペン入りし、捕手を座らせて45球を投げた。昨秋のアリゾナキャンプで加藤2軍投手コーチから勧められた新球フォークも入念にチェック。「捕手目線では腕が振れているらしいけど、僕の中では振れていない感じ」と修行中だが、持ち球は横変化のスライダーやカーブが主。縦変化の決め球を習得できれば投球の幅も広がり、目指す先発ローテ入りへの道も開ける。

成人後はハイペースで仕上げるつもりだ。キャンプインまでは「自主トレは5勤1休ペースで、5勤の中で3回はブルペンに入る予定です」とプランを立てている。昨季はオフの調整に失敗。春季キャンプでスタートダッシュもできず、アピールできなかった。「今年は(3月20日と)開幕も早いですし、去年みたいにならないように、1月からしっかりとやりたい。いい感じで来ています」。昨季はプロ初勝利もあげたブレーク候補は、オトナの自覚も携えて、1つ1つの目標を達成する1年とする。【木下大輔】