盗塁阻止率でレジェンド超え! 阪神梅野隆太郎捕手(28)が16日、沖縄・宜野座村のかりゆしホテルズボールパーク宜野座で、能見篤史投手(40)らとともに自主トレを公開した。昨季は田淵幸一氏(73)以来となる2年連続のゴールデングラブ賞を受賞したが、今年はさらに高みを目指す。田淵氏が記録した盗塁阻止率5割5分2厘を超え、球団初の3年連続ゴールデングラブ賞を狙う。

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梅野の矢のような送球が、二塁ベース上の大山のミットに収まった。「肩だけは、藤井バッテリーコーチからもしっかり作ってくるように言われたので。少しキャッチボールも早めにしている分、投げられているのかなと思います」。温暖な沖縄で、大きな武器である強肩も仕上がってきた。

昨季はプロ野球新記録の123補殺を積み重ね、田淵氏以来となる2年連続のゴールデングラブ賞を受賞した。今年目指すのはさらなる高みだ。同氏は70年に盗塁阻止率5割5分2厘を記録した。「すごいです、めちゃくちゃすごいこと」。14日に殿堂入りしたレジェンドの数字を純粋に驚き、同時に目指す数字にもなった。「また新たなチャレンジの舞台で、盗塁阻止も積み重ねで超えていけたら。毎年、『田淵さん以来』と出るけど、今年も出せるような活躍はしたいなと思います」。

梅野のキャリアハイは17年の3割7分9厘。率を上げていけば、もう1つの「田淵超え」も近づくはず。「ゴールデングラブも3年連続狙っていますし、ベストナインも狙ってダブル受賞を必ずすることを目標にしています」。球団初の3年連続受賞へ鼻息は荒い。

合同自主トレを行う6人全員が、黒地の帽子とパーカをおそろいで着用した。一体感を出そうと梅野が発案し、あしらわれた「T」と「U」のロゴは「チーム梅野」を略したもの。主力としてチームを引っ張る、責任感の表れのようだった。「本当に歓喜…、喜べるように、チームで優勝をつかめるようにと毎年思っています」。チームを歓喜の瞬間に導くため、高い数字を追い求める。【磯綾乃】