剛腕お披露目!! 阪神ドラフト1位西純矢投手(18=創志学園)が5日、2軍安芸キャンプでプロ初のブルペン投球を行い、山本昌臨時コーチ(54=野球評論家)らをうならせた。捕手岡崎を立たせて、すべて直球の30球ショー。分厚い両足でどっしり動き、重量感たっぷりの球筋を描いた。

通算219勝の同コーチが「私の18歳の頃と比べると雲泥の差。すごくパワーがあるよね。あれだけ馬力がある選手はなかなかいない。本当に剛球」と声をはずませれば、平田2軍監督も「マウンドに立つと大きく見える。球の力がスゴイね。すごく重みを感じる」と高評価。捕球した岡崎は球の質について「重たいかな。ズドーンとね。いい球を投げました」と話した。

最速154キロのパワーアームそのままの力投だ。剛速球を投げるとき、歯のかみ合わせで計り知れない力がかかる。実は前歯にヒビが入り、この日もマウスピースを装着して投球。久しぶりの登板のため最初はセットポジションで確かめ、途中からワインドアップで投げるなど、体重移動でのバランスの崩れを防いだ。冷静でクレバーさも光る。

西は「ウズウズしていました。7、8割の力を意識して投げた。自分が思った以上の球がいきました」と話す。堂々たるプロの第1歩だった。【酒井俊作】

▽阪神香田2軍投手コーチ(西純のブルペン投球について)「初日の割に力むことなく自分のバランスでタイミングよく投げていた」