オリックスT-岡田外野手が9日、32歳の誕生日を飾るアーチをかけた。春季宮崎キャンプ初の紅白戦に、紅組の「4番・一塁」で先発出場。1点を追う4回1死で榊原から右翼スタンドへの同点ソロを放ち、今キャンプ最多1万6600人の観客から大きな拍手を送られた。

「しっかり(狙いは)まっすぐで入って、どういう反応ができるかというのが今日、確認したかったところでした」と振り返った“20年1号”。12~14年と3年連続で春季キャンプ紅白初戦に本塁打を放っている。当時はチームの看板打者。今年は20試合で1本塁打2打点に終わった19年からの巻き返しを図り、レギュラーを奪い取るシーズンだ。

オフには若手の鈴木優、漆原とプエルトリコのウインターリーグに出場。「しっかり両目で(球を)見る」「思った通りにゲームの中で体を動かせるようにする」など、現地で自分に与えた課題に今も取り組み続ける。「まだまだこれから」というが、まずはオフの成果を紅白初戦で出した。

定めた目標はフル出場。「開幕から143試合出られるように。結果が残っていないと143試合は出られない」。まずはモヤと一塁を争うが、T-岡田自身は完全レギュラー奪取、それだけを見ている。西村監督は「ああいうものを彼には求めていますから」と試合の流れを一気に変える長打力に目を細めた。復活を待ちわびるファン、チームに報いるためにも、頼りになる打席を重ねていく。【堀まどか】