「俺か、俺以外か」。巨人の正二塁手を争う男たちが、1軍対ファームの紅白戦で“指名取り”のアピール合戦を展開した。まずは足を武器に持つ増田大輝内野手。1軍の「8番遊撃」でスタメン出場。3回先頭で四球を選ぶと、次打者の場面で初球に二盗を決め、2球目には三盗を成功させた。「チャンスと思って。三塁まで行けると相手にプレッシャーになる」と犠飛で先制のホームを踏んだ。

レギュラーは1人。16年ドラフト1位の吉川尚輝内野手も、途中出場から右翼線への二塁打を含む2打数2安打と存在感を示した。「ヒットが出たのは良かったです。これから実戦が増えていくので、アピールしていきたいです」。山本も1打数1安打、若林も2打数1安打と食らいついた。

オンリーワンの存在しか、生き残れない。宮崎キャンプ中に18人の入れ替えを敢行し、ライバル同士の競争心を植え付けた。増田大も最初は2軍スタートで、入れ替え時に1軍に昇格した1人。一方で、2軍降格した田中俊は2打数無安打と明暗が分かれた。原監督も「1軍に残っている人たちは非常に競争ができそうな感じで、いいですね」。グラウンドで、泥だらけと化したセカンド候補たち。誰が生き残る…「俺か、俺以外か」。【栗田尚樹】