阪神などが今秋のドラフト1位候補にしている近大・佐藤輝明内野手(3年=仁川学院)が30日、龍谷大との練習試合に3番・三塁で出場し、4打数2安打1打点と勝負強さを見せた。

0-0で迎えた9回2死三塁で打席がまわってくると、2球で追い込まれながら8本のファウルで粘り、フルカウントからの14球目を遊撃後方へ。長打警戒でフェンスギリギリまで下がっていた左翼手と遊撃手の間へ落ちる決勝の適時二塁打を放った。「たまたま」と笑ったが、相手が長打を恐れるからこその適時打だった。

4回2死走者なしでは、右翼線へ速い打球での二塁打を放った。新型コロナウイルス感染拡大の影響でリーグ戦は4月4日開幕から18日に延期。スカウトも活動禁止の球団があるなど、ドラフトへ向けたアピールが難しい状況が続く。「しょうがない。少ないチャンスをものにしたい」と前を向いた。

感染防止のため、外出は寮近くの奈良・生駒駅までと部で制限されている。「基本、出ていかないタイプなので」と、気にせず練習に集中する。1位でプロ入りするために、練習試合もおろそかにせず、結果を重ねていく。【石橋隆雄】

◆佐藤輝明(さとう・てるあき)1999年(平11)3月13日、兵庫県生まれ。仁川学院を経て、近大へ。2年春から3季連続ベストナイン(2年春は外野手、2年秋と3年春が三塁手)に選出。リーグ戦通算本塁打は11本。右投げ左打ち。187センチ、92キロ。