ヤクルトのドラフト1位奥川恭伸投手(19)が2日、2軍本拠地の戸田で、プロ入り後初めて球場のマウンドで投球練習を行った。自主トレ期間が続く中、ブルペン入りの一環として実戦を想定して練習。視察した高津監督から高評価を受けた。オンライン会議システム「Zoom」を通じて取材に応じ、開催が危ぶまれている夏の甲子園や高校球児にもメッセージを送った。
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静かな戸田球場のマウンドに、奥川が上がった。景色、感触、雰囲気。プロの世界を味わい「ブルペンで投げる感覚と全く違った」と振り返った。投内連係などで立ったことはあったが、投球練習では初。打者を立たせ、古賀捕手のサインで腕を振った。セットやクイックも交ぜ、より実戦に近い環境を意識。「しっかり、自分のボールを投げられるようにしないといけない。試合勘が失われているので、取り戻せるようにやっていく」と話した。
中5日の投球で、ブルペンと合わせ計95球。視察した高津監督は「初めてのマウンドで最初は戸惑ったところもあったが、いろいろな場面で対応能力の高さを見られた投球だった。早く打者に対して投げたいオーラが出ていた」とコメントした。
昨夏の甲子園で名をはせたルーキーは、後輩たちを思いやった。センバツは中止となり、夏の甲子園も開催は不透明。「自分が高校生だったら、やってほしいという気持ちなんだろうなと思う」と明かした。大観衆の注目を浴び、プレッシャーと闘いながらの大舞台の経験は今もいきている。以前から「すごく楽しかった。また行きたいなと思う」と表現していた場所が、甲子園だ。グラウンドでの練習ができない球児に向けては「今だったらインターネットで練習方法も見られたりしますし、自分にいいものを取り入れて過ごしたらいいんじゃないかな」とアドバイスを送った。
寮で過ごす時間で、自身の高校時代の映像を振り返っている。プロの世界で学ぶことも多いが「高校生の自分を評価して(球団に)取っていただいているので、その形、スタイルを忘れてはいけないのかなと思って、元の自分も忘れないように」。クイックでの投球やフィールディングなど、自分の課題と向き合いながら、1段ずつ階段を上っている。【保坂恭子】



