パ・リーグは23日から8月23日までの9週間、異例の同一カード6連戦を戦う。移動時のリスク軽減など、新型コロナ感染拡大防止策の一環で、これほどの長期間はプロ野球史上初の試みだ。各チームの戦略が興味深いが、オリックス西村徳文監督(60)は、大事な初戦に過去ロッテ戦無敗のアンドリュー・アルバース投手(34)を投入して必勝態勢を敷く。

対ロッテは18年からの来日2年間で8戦4勝負けなし。大阪・舞洲で調整した助っ人左腕も自信たっぷりだ。「負けなしはしらなかった。ロッテは良い打線だけど良い勝負ができていた。負けないことをこれからも続けていけたらいい」。

西村監督は「良い投手から使っていくのも1つの手段」とし、19日の開幕楽天戦から山岡、田嶋、山本の豪華ローテを組んだ。一方で大事な“火曜日の男”には、18年に9勝を挙げた実績派のアルバースを指名。好相性のロッテ戦で確実に白星をつかみ、チームを勢いづける作戦だ。次週30日からの敵地西武戦も2勝1敗で、ロッテ戦に次いで相性がいい。6連戦の頭を取って加速し、山岡、田嶋、山本の週末3本柱につなぐ青写真を描いている。

開幕3連戦でまさかの1勝2敗。12年から9年連続で開幕カードを負け越した。23日は14年以来となる開幕4戦目での勝率5割を目指す。アルバースは「火曜日を任されても土曜日を任されても、自分のやるべきことをやるだけ」ときっぱり。異例の同一カード6連戦の初戦を取り、一気の反攻に転じる。【真柴健】