4番は大山 3番に右打者入れたい/月亭八方観戦記

  • 阪神対DeNA 試合を観戦する月亭八方氏(撮影・上山淳一)
  • 阪神対DeNA 8回裏阪神2死二塁、大山は右翼線に適時二塁打を放つ(撮影・上山淳一)

<阪神2-1DeNA>◇12日◇甲子園

虎党歴は60年以上になる落語家、月亭八方(72)が12日に甲子園で阪神-DeNA6回戦を生観戦。「体には黄色い血が流れている」というほど、タイガース愛が強い男が有観客試合となったプロ野球や、出遅れたチームにアッと驚く巻き返し案を観戦記で提言した。

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最終回、また昨日の二の舞いかと思った。先頭のフォアボールでヒヤッとした。でも2点あったから。やっぱり大山。これからも絶対に使っていかなあかん。もう4番は、大山しかいないでしょう。あの1点を追加した分の勝ち。今日は岩貞がよく投げた。甲子園で観戦して、0-0でいく投手戦なんて村山実以来見たんやないかな。ほんまに50年ぶりぐらい。昔の阪神はそういうのが多かった。村山、小山、バッキー、その辺が投げん限りはゼロに抑えられんかったから。

ボールの音、バットの音。こんなにプロ野球の音を聞く機会は、なかなかない。通常に戻るまでは、こういう楽しみ方もええと思う。「大声出すな」言うても、ヤジも声援も聞こえる。これが野球やな、と。子どもの頃は、甲子園でもヤジが聞こえとった。昔を思い出す。音が鳴ってないのも、来てみるとええなと思う。野球の声が聞こえた。

これからの浮上のカギは打順が大きいと思う。糸井をもうちょっと、後ろで打たせたらええと思う。糸井は6番。6番は意外と大事。前がミスっても、頼りは糸井。トドメは糸井やと。6番サンズではね…。これがボンボン打つなら別やけど。今日も、もう2点でも3点でもあったら良かった。

気持ちは3番に右打者を入れたい。逆に、サンズを大抜てきで、10試合の見切りで3番打たすとかね。それで見切ったら陽川、中谷辺りにする。「見切り千両」いうて、千両の価値が見切りにはあるねん。それで本人が頑張ったら、それはそれでプラスや。見切りは早くせなあかん。今年は開幕が遅くて23試合ないねんから。極限いうたら、7月いっぱいちゃうかな。

藤川が抹消された。日米通算250セーブもかかっている。記録というのはすごいことやけど、それ故、記録に振り回されるとチームにもマイナスになるということはどのチームにもある。阪神は鳥谷にしたって、金本にしたってそう。記録というのは結果であって、それを目標にすると振り回される。何でもそう。ゴルフでもそう。スコアも自分にとって記録やと思うと、プレッシャーがかかる。

7回藤川は、ありやと思うね。ブルペンでの存在感は大きい。我々お笑い、楽屋のムードもそう。楽屋のムードがいいと、みんな頑張ってお笑いを提供していける。空気悪いと、どっかプツッと切れる。

あとは7回に誰か、若いやつはおらんのかいな。若い子はチャンス。馬場も調子いい。ここに来て、やっぱりドラ1やなと。7回が2人おると楽や。8回岩崎、9回スアレス。3イニングを4人でという考え方。藤川のセーブ記録も様子を見ながら、3点あったら時によっては9回いってもいいと思う。本人はそんなん「うん」とは言わへんやろけどね。

今日は空気が少年、青年時代に戻った。ええ試合やった。野球を堪能しました。やっぱり野球は、球場で見るのがええな。打球音の響き方でヒヤッとしたり、オッとか思ったり。これぐらいの人数がええわ。トイレも行きやすいし。球場経営はそうはいかんやろけど。気持ちがゆったりする。この状況の時に、また来たいと思います。

◆月亭八方(つきてい・はっぽう)本名寺脇清三。1948年(昭23)2月23日、大阪市生まれ。中学で野球部。主に内野手。浪商(現大体大浪商)に進学したが、最上級生に高田繁がおり、レベルの違いを痛感。プロ入りの夢をあきらめ落語家を目指し、68年12月に月亭可朝(故人)に弟子入り。18年には芸能生活50周年を迎えた。芸人の私生活をおもしろおかしく紹介する「楽屋ニュース」は鉄板のトークネタ。大ネタ「地獄八景亡者戯」など持ちネタは多数。出ばやしは「夫婦万歳」。血液型O。