阪神藤浪晋太郎投手はまたも熱投実らず復活勝利を逃した。8回113球を投げ、7奪三振4安打1四球で4失点(自責1)。要所で粘れず今季3戦3敗となった。

「自分のミスからの失点。反省すべきところです」

後悔した場面は1点を追う6回だ。先頭の巨人戸郷を投ゴロに打ち取るが、高く跳ねたバウンドに合わせられず。「ツーバウンドで処理しようとして、間に合わないなと思って中途半端に突っ込んでしまって…」。痛恨の失策から2死一、三塁とされ、4番岡本にこの日最速の外角157キロを右翼フェンスまで運ばれ、2点二塁打を献上。5番大城にも不運な左前適時打を浴び、大勢が決した。

1軍昇格後は3戦連続で復調気配を漂わせながら、打線の援護にも恵まれない。大阪桐蔭時代から8月の甲子園登板試合では8戦無敗だったが、土がついた。甲子園で10戦連続勝ち星なしという事実が悔しい。

「点が入らないから投げにくいとかはない。そのせいにしようとは思わない」。試合後は言葉に力を込めた。5回までは1安打1失点。序盤は力で押し込み、スプリットで空振りさせていた。「反省点はありますけど、次につながるかなと個人的には思います」。次回こそ、詰めの部分で勝ちきりたい。【佐井陽介】

 

▽阪神福原投手コーチ(藤浪について)「真っすぐも良かったですし、スプリットだけでなく、その他の変化球もキレがあったので、全体的に良かったと思います。次回の登板も期待したいです」