西武、終盤戦の上位浮上へ“2万の瞳”が追い風に

メットライフドームに、あの日常が少しずつ戻ってくる。

西武は16日、人数制限緩和を受け主催試合を上限5000人から1万人に引き上げることを発表した。日本ハム3連戦(22日~)と楽天戦3連戦(25日~)の各試合を、5000人ずつ追加販売する。間引きされた観客席が2倍となれば、Bクラスで苦戦する山賊たちに大きな後押しとなる。

無観客で幕を開けた今季。7月10日に、5000人規模へ緩和されると、選手のモチベーションも自然と上がった。有観客緩和直後、同点2ランでお立ち台に立った栗山巧外野手(37)は言った。「無観客の試合でもいつも通りという気持ちでやっていたんですけど、やはり皆さんの視線ですとか、皆さんから伝わってくる緊張感、そういうものが肌に感じたので、非常に身が引き締まったという感じはありましたね」。卓越された技術やパワーを、生で見せてこそのプロ野球。やはり、無観客との差は大きかった。

メットライフドームでは、左翼席から太鼓でのリズムに合わせて手拍子でエールを送る。鳴り物、掛け声の自粛は継続するが“視線”が増えれば球場の雰囲気も、ガラリと変わる。その効果を栗山は強調する。「熱のこもったプレー、緊張感あるプレーを目指してやってきたんですけど。やはり思ったことは、皆さんの視線がありがたいと。緊張感と臨場感が(両チーム)お互いに味わえた。それは非常に…無観客ではちょっと無理かなという緊張感でしたね」。この3カ月間、ファンの力を実感した。

大きな期待とともに送られる視線。計り知れない重圧にもなる。と同時に、選手の力は大きく引き出される。ここ2年に比べると、少し元気のない山賊たち。終盤戦での上位浮上へ“2万の瞳”が追い風になる。【栗田成芳】