阪神ロベルト・スアレス投手(29)が、来日初のセーブ王にまっしぐらだ。2点を勝ち越した直後の9回に登板。先頭の代打乙坂を158キロ速球で空振り三振に仕留めると、柴田も沈む球で空を切らせた。最後は代打山下を変化球で遊飛に斬り、3者凡退でリーグトップを走る16セーブ目だ。

盤石の内容を「チームが逆転してくれて、セーブシチュエーションを作ってくれたから、自分の仕事をすることに集中していた」と振り返った。今月は登板11戦11イニングを無失点で、甲子園6試合に限れば被安打0の快投。月間2勝4セーブ1ホールドで、防御率も1・26まで下げた。

来日5年目は最高のシーズンを過ごす。守護神として最大の強みは長打を浴びない点だろう。今季35回2/3で被本塁打ゼロ。1本もアーチを許さないまま、20セーブ以上挙げた投手は阪神史上、誰もいない。球界でも05年中日岩瀬、14年ソフトバンク・サファテら6人だけ。歴戦のクローザーに肩を並べる充実ぶりだ。「明日からもしっかり抑えられるように頑張るよ」。リードしてつなげば、勝ったも同然の安定感だ。