楽天が星野イズム体現 一触即発もひるまず内角攻め

  • 楽天対ロッテ 5回裏楽天無死、鈴木大の同点適時打に盛り上がる楽天ナイン(撮影・垰建太)
  • 楽天対ロッテ 4回表ロッテ2死二、三塁、死球を受け激高したマーティン(中央左)は鈴木大(同右)からなだめられる(撮影・垰建太)

<楽天12-4ロッテ>◇22日◇楽天生命パーク

熱パの上位争いがますます過熱してきた。4回2死二、三塁。楽天辛島航投手(29)の初球が、ロッテのレオネス・マーティン外野手(32)の頭部近くに直撃した。怒るマーティンに、楽天野村克則1軍作戦コーチ(47)がベンチから飛び出した。一触即発ムードから逆転大勝の3位楽天と、完敗の2位ロッテ。4・5ゲーム差に縮まった両軍ベンチの機微を見つめた。

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野村作戦コーチが、三塁側ベンチから飛び出した。辛島ににじり寄るマーティンへ、ネクストバッタースボックス付近から、にらみを利かせる。さらに前へ出るマーティンへ追随するように接近。手を出さずとも闘争心をむき出しにした。熱を帯びた両軍の密が解かれると、一塁手鈴木大がマーティンの腰へ手を置き、寄り添う。ロッテから新加入の“グラウンドリーダー”が秩序を保った。

グラウンドは戦場だ。6回2死一塁。4番手の寺岡が攻める。死球後の打席に入るマーティンの内角を突いた。1、3球目はスライダーでストライク。6球目には直球でのけぞらせた。星野監督は、内角を攻めない捕手へ「何でいかないんや!」と怒鳴り上げた。結果的に四球となるも、九州男児の寺岡が楽天生命の三塁側ベンチに息づくイズムを体現した。

新戦力の躍動も、変革期のチームを象徴した。マーティンへの死球直後、4回2死満塁で新人津留崎が中村奨を抑える好救援。1点を追う5回には、前日に広島からトレード加入のジョンソンが1回無失点に抑えた。「反撃したいところでジョンソンがいい流れを持ってきてくれた」と三木監督の狙い通り、直後の5回に3点を奪い逆転。勝ち越し弾を放った浅村はベンチ端のジョンソンへ駆け寄り肘を合わせた。8回にも支配下へ返り咲いたばかりの福山が1回無失点。またも直後に浅村がダメ押し弾。ベンチのムードは最高潮に達した。

3連戦初戦をとり、2位ロッテへ4・5ゲーム差。まだ何も終わっていない。「順位が上のチームに勝っていかないと、もちろん上にはいけない。ただ、どの1試合も1試合。勝つためにできることを尽くしたい」と指揮官。一丸と執念。イーグルスらしく戦っていく。【桑原幹久】