ビックリ弾が激戦にとどめを刺した。ソフトバンク周東佑京内野手(24)が、プロ初安打で初本塁打だった昨年4月21日西武戦以来の今季1号本塁打を放った。

1点差に迫られた直後の6回に日本ハムを突き放す3ラン。走っても球団では15年柳田以来となる30盗塁をマークした。首位を走るチームは10月に入り4連勝と勢いづいている。

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「宝くじが当たりました!」。打った本人も興奮気味にベンチで驚きを表した。快足自慢の周東が今季1号で試合を決めた。最大4点リードから1点差まで迫られた直後の6回。1死一、二塁で東農大北海道オホーツクの3学年先輩、日本ハム玉井の高め直球を右翼ホームランテラス席へ。本拠地初アーチとなる3ランで直前にあった真砂の送りバント失敗も吹き飛ばし、工藤監督は「嫌な雰囲気があった中で、チームを救う一打」とたたえた。

本来の武器でも節目に到達した。8回1死で内野安打を放つと二盗に成功。チームでは15年に32盗塁を記録した柳田以来、5年ぶりとなる30盗塁は両リーグ一番乗りとなった。「こんなにできるとは思っていなかった。1つ1つの積み重ね」。リーグ2位の日本ハム西川に4個差とし、初の盗塁王タイトルも少しずつ近づいてきた。

初回先頭での中前打を合わせて3安打で、打率は9月初めの2割0分台から2割6分4厘まで上昇。「三遊間に打っても、年を取って足が遅くなったらアウトになる。若いうちからしっかりスイングしていれば、幅が広がると思う」と強く振り抜く信念で、課題のバットを向上させてきた。

チームは10月に入り4連勝。4戦全て周東が「1番」を務め、全戦で安打も打った。前日3日に右脚を痛めた中村晃が大事を取って欠場した中、大きな1勝だ。周東は「左ピッチャーの時でも1番を任せてもらえている。期待してもらっていると感じます」。激しい優勝争いの中、足で日本代表入りした男が総合力で定位置をつかみかけている。【山本大地】