日本ハムが大先輩たちへのリスペクトを胸に、新たな1歩を踏み出した。6日楽天戦(札幌ドーム)は球団通算1万1試合目。
練習前に首脳陣、選手、スタッフらがグラウンドに集合。札幌ドームの大型ビジョンで流れた、セレモニー映像に魅入った。
「74年前に誕生した、セネタースが始まりでした」
球団創設メンバーによる、貴重な集合写真が映し出された。46年4月27日巨人戦(後楽園)から、球団の歴史は始まった。
「不滅の大打者、大下弘氏がスター選手として、創設した球団を支えました」
選手らは記念Tシャツを着て、映像を見守っていた。セネタースの「S」を左胸に配し、当時のチームカラー「茄子紺」を再現。左袖にデザインされたのが、大下氏のシルエットだ。
栗山監督は感慨深く、映像を見つめていた。「大下弘さん。『最後まで野球をあきらめないで』って中学校のときに声をかけてもらったんだ」。中学時代に大下氏が指導していたチームと試合をした際に言われたそうだ。「すごくオレの人生に大きな言葉を、もらった。頑張らないと」。
セレモニー映像のナレーションは、こう締めた。
「ファイターズには今日に至るまで、幾多の困難を乗り越え、紡いできた歴史があります。難局に立ち向かい、道を切り開いてきた多くの先人がいます。次なる1歩目、1万1試合目を迎えます。全てにリスペクトし、感謝して新たな道を今日から刻んでいきます」
心新たに、これからも、日本ハムは北海道で歴史を紡いでいく。【木下大輔】